手織の藍染布に刺繍やアップリケをたっぷりほどこした少数民族の衣装のコレクションをやっと見ることが出来ました。2004年夏に千葉美術館で「太陽と精霊の布――中国・東南アジア少数民族の染織」という展覧会が開かれたのです。滝澤久仁子さんという方の240点にも及ぶコレクションの展示でした。
滝澤さんは1989年にタイ・チェンマイに居を移しました。そこでバー・ビエンというラオスの手織布に出会ったのです。さらにその布のルーツを訪ね、雲南・江南の山地に点在する少数民族の村をめぐり、トン族、ミャオ族、タイ族、ヤオ族などの衣装をコレクションされたのです。 衣装の刺繍のデザインや色合いの卓抜さ、細かい技術には本当に驚きます。赤ちゃんの負ぶい紐はもちろん小さな靴にまで細かな刺繍がほどこされています。とくに驚いたのは、まるでビニールコーティングでもしたかのようにつやつやと光る藍染の上着です。木槌で何度もたたいてあのようなつやを出すのだそうです。それから1センチくらいの細かいプリーツの藍染のスカート。これには白い連続模様がロウケツ染めでデザインされています。 とても貴重な図録ですが、開催した千葉市美術館や宮城県美術館ではまだ手に入るのでしょうか。 千葉市美術館 宮城県美術館
by small-small-world
| 2005-03-25 13:01
| ★アジアの手仕事
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Comments(3)
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gooday1223
at 2005-03-25 23:02
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少数民族の伝統工芸の資料は、意外と手に入りにくいのでしょうか。
滝澤さんのような地道なコレクターの集めたコレクションは貴重なのでしょうね。 私は最近東欧の民族柄の刺繍図案集というのを買いました。ひとつひとつの図案の意味が解説されていて、とても楽しい本です。また、私のブログのほうでも紹介しますね。
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small-small-world at 2005-03-25 23:55
たぶん中国国内でもまとまったものはないのではないかしら。
東欧の刺繍はどんな感じなのかしら?
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gooday1223 at 2005-03-28 13:38
なかなかたまった旅行記が片付かなくって、他の話題に手が出てないのですが、そのうち載せますね。昨年末くらいに出た本みたいなので、大きめの本屋さんならいい場所に置かれてる本ですよ。
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