3日間乗り放題の大人の休日倶楽部パスを使って金沢へ行ってきました。
特急はくたかの車内にはシニア夫婦が目立ち、金沢駅の改札口を出ると、御陣乗太鼓がにぎやかにお出迎え。ちょっとしたお祭り気分です。 大人の休日倶楽部パスをきっかけに旅行するのは私たちだけではないようです。 金沢&能登を旅するのは学生時代以来です。 あまりに久しぶりなので、初めて行くのと変わりません。 真夏に訪れたので、金沢で思い出されるのは兼六園の茶店でかき氷を食べたことぐらいです。 いわゆるガイドブックを見ただけでは金沢の歴史はよくわからないので事前に入手して読んだのはこの本(⇒⇒☆☆) 歴史教科書の出版社である山川出版社の本ですから執筆者は地元石川県の高校の先生たち。 執筆のねらいに、「観光名所として周知のものより庶民の暮らしに根をおろして史跡の再評価をすること、見逃されがちな近現代の史跡も取り上げたい、思い切った発想の転換を試みたい云々」とあります。 小型本ではありますが、史跡紹介の形で石川県の歴史を重層的に読むことができます。 執筆者たちの誠意と意気込みを垣間見ることのできる本でした。 この本から一つの視点を与えられたことは事実です。 金沢といえば百万石。 町中いたるところに百万石という言葉があふれています。 本の中に「百万石意識」というコラムがあります。
金沢はさすが百万石の城下町 ゆったりと落ち着いた懐の深さを感じさせる雰囲気の街です。 でも、百万石と自負した大藩が、幕末維新期に口惜しさをかみ締めたのではないかと感じる場面が数日の滞在でも見えたような気がします。 観光写真などで有名な長町武家屋敷 用水に沿って野村家住宅、老舗記念館、足軽資料館などが点在し、立派な門が立ち並ぶ一画はなかなか風情があります。 でも、古い建物は他所からの移築。 立派な野村家住宅は北前船で財をなした豪商の屋敷です。 オリジナルは、いくつかの長屋門だけだそうです。 明治維新後、金沢市内は空き家が目立つようになり、長町あたりの武家屋敷も取り壊され、分割して宅地になったり、田畑になったそうです。 明治7年には長町近辺には5400坪という広大な金沢製糸会社が設立され、士族の子女を女工として操業を始めたそうですが、5年後には廃業したそうです。 維新期の金沢の大変さがしのばれます・ 香林坊のビル16階からの金沢城、兼六園あたり 滞在中ずっと梅雨もようでした。
by small-small-world
| 2010-07-08 17:14
| 金沢・能登の旅 2010
|
Comments(0)
|
カテゴリ
全体 ☆散歩道 ★旅 苧麻の里・昭和村 沖縄便り2009 南東北の旅2009 沖縄・八重山の旅2010 晩秋の大和・飛鳥路2008 山形染織探訪2007 琵琶湖湖北の旅2007 秋の奈良路2009 美濃路の旅 秋の奈良2016 沖縄 2012年春 ★異国の旅 南イタリアの旅 2019年10月 チェコ&ドレスデン 2018 クロアチアの旅2017 スコットランドとイングランドの旅2016 スペイン再び・2015 スペイン・アンダルシアの旅 2014 オーストリアの旅 2013 シドニー 2013 ポルトガル2012 リヨン&アルザス2011 南西フランスドライブの旅 2010 イタリア街歩き2009 南イギリス2008 早春のハノイ2008 南ドイツ2007 タイ便り2007 イタリア2006 上海2006 バリ島にて2005 ニュージーランド2005 思い出の街角 ★手仕事の楽しみ ★樹や花たち ★おいしいもの ★本・映画・演劇 ★アジアの手仕事 ★日々の楽しみ 初夏の北海道 庄内の旅 東北の旅 越前の旅 奈良・大和の旅 2006~2010 金沢・能登の旅 2010 北陸の旅2021 未分類 以前の記事
最新のコメント
ブログパーツ
記事ランキング
|
ファン申請 |
||