人気ブログランキング | 話題のタグを見る

充実の一日コース

家にいれば、たまった家事をしたりお茶を飲んだりしているうちになんとなく過ぎてしまうのですが、今日は誘われて、充実の一日コースを過ごしました。

充実の一日コース_c0039428_23143085.jpgまずは東京都写真美術館で開かれている写真家BAKU斉藤氏の写真展「アンコールと生きる・クメール文明の今」へ。

アンコールへは2年前に訪れましたが、圧倒的な素晴らしさに感動しました。モノクロで撮られたタプロームやアンコール・トムの素晴らしい写真は遺跡とそれを飲み込んでいく樹との共生を強く訴えるものでした。

会場内では東京大学池内研究室の調査成果がビデオ映像で紹介されていました。バイヨン寺院をアルゴリズムで計測し、正確な3D映像を作り上げたのですが、今後の保存に役立つ研究だと思いました。

次に訪れたのは、六本木。
充実の一日コース_c0039428_2317473.jpg泉屋博古館分館で開かれている特別展「人間国宝江里佐代子・截金(きりかね)の世界」へ。


充実の一日コース_c0039428_23191823.jpg江里佐代子さんの仕事については以前テレビのドキュメンタリーで見たことがあるのですが、薄く薄く延ばした金箔を1ミリ以下に細く切り、それをフノリやニカワを使って美しいデザインに貼っていく作業過程は、息詰まるほどの緊張感に満ちたものでした。

截金(きりかね)の技法は平安時代からあるそうですが、江里佐代子さんの作品は截金(きりかね)を独自の感性で表現したもの。とくに球形の香合はまるで細い金糸をで丹念にかがった手毬のような愛らしさでした。


充実の一日コース_c0039428_23203595.jpg2つの展覧会で終わりのはずの一日だったのですが、国立劇場に問い合わせたところ2時半からの公演にいくつか空席があるとのこと。急遽国立劇場チケットセンターへ行き、チケットを購入しお隣のグランドアーク半蔵門でランチを食べながら、ちょっぴり休憩。開演を待ちました。


充実の一日コース_c0039428_23201372.jpg今日の国立劇場は歌舞伎鑑賞教室です。夏休みとあって親子連れがほとんど。市川笑三郎、市川春猿のかけあいの歌舞伎の見方の説明の工夫が凝らされていてとても楽しく得した気分でした。


充実の一日コース_c0039428_23211074.jpg出し物は「義経千本桜・河連法眼館の場」佐藤忠信と源九郎狐の早代わりなどケレン味たっぷり。最後は宙乗りまであって見ごたえ十分。市川右近って身が軽いですね。
3階席でしたが、宙乗りがよく見えてそう悪くはありませんでした。なにしろ1500円の席。映画より安くて申し訳ないくらい。



まあ、なんとたっぷり楽しんだ一日だったのでしょう。

満足。満足。
by small-small-world | 2005-07-22 23:34 | ☆散歩道 | Comments(2)
Commented by gooday1223 at 2005-07-23 23:31
1日の出来事とは思えない充実ぶりですね。私もアンコールの写真展行ってみたいですね。それから、歌舞伎、私のような初心者の場合、有名な演目を解説つきでというのが、まずは入りやすいですね。鑑賞教室って、定期的にやっているものなんですか?
Commented by small-small-world at 2005-07-23 23:42
鑑賞教室、今回のは24日まで。「社会人のための歌舞伎鑑賞教室」は7時開演ですから、会社帰りにいけますよ。時々やっているらしいので、調べてみてください。
<< スミソニアン博物館のクロスステ... 京都にて~町家を楽しむ >>