c0039428_10392837.jpg米沢の原始布・古代織参考館を1年半ぶりに訪れました。
原始布・古代織参考館

前回は市内サイクリングの途次に立ち寄ったのですが、今回は寒いので駅からタクシーで。

c0039428_10525183.jpg昭和40年代、高度成長期の日本の農村ではそれまで長い年月の中で受け継いできたものを捨てていこうとしていました。その頃捨て去られようとしていたものに光を当て、保存再生されてきたのは参考館を開設された山村精氏でした。(残念ながら山村氏は一昨年暮に亡くなられ、現在はご家族が管理されています)
入り口の暖簾はシナ布に藍染。


今では当たり前のように着ている木綿が日本に入ってきたのは室町時代になってから。
木綿の産地も出来て、江戸時代には広く流通していくのですが、村村では、古代からずっと使われてきた樹皮や草の繊維から織られた布が使われてきました。

山村氏は昭和40年代に山形県と新潟県の県境の冬には深い雪に閉じ込められる山村にシナ布を織り続けている集落を見つけ、その技術の保存と再生に力を尽くされたとのこと。
その頃、山村氏は古いイザリ機をはじめとした織り具、シナ布以外の葛布、イラクサの布、ぜんまいの綿毛で作られた布等の自然布を収集され、それが参考館に展示されています。

当日は館長の山村幸夫氏が一品一品を丁寧に説明してくださり、有意義な時間でした。

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by small-small-world | 2009-02-19 23:29 | 庄内の旅 | Comments(0)

今回の旅行は米沢で原始布を見ることと白布温泉に宿泊すること以外、何も決めていませんでした。

雪の白布温泉を9時10分のバスで出て米沢に10時頃もどり・・・・・
雪が降り始めて寒いし、さあ、どうしましょう。

今回はの旅行は運よくJR東日本の「大人の休日倶楽部」会員パス(3日間乗り放題で12000円)の利用期間内だったので、それを利用しました。

寒いしどこかの温泉にでも行きましょうか、作並温泉あたりはどうでしょう・・・・・新幹線で山形へ向かい、そこで仙山線に乗り換えました。

雪はますます激しく、車窓からの景色は銀世界
立石寺駅から見上げると山寺がまるで水墨画のように見えました。
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前回来たのは2006年11月
このときは紅葉の真っ盛りでした。
        紅葉の立石寺

車窓に流れていく雪景色を眺められる贅沢な列車の旅
作並温泉で下車するのはやめて、このまま仙台まで行くことにしました。
宮城県に入る頃には雪はなくなり、先ほどまでの雪景色が信じられないほど。

仙台着午後1時頃
さて、どうしましょう。

駅ビルの本屋さんに駆け込み、旅行ガイドブックを見て次の計画を立てることにしました。
なにかおいしいものをと選んだ行き先は松島。牡蠣料理を食べようというわけです。

仙石線に乗り込み、走り出したところで、牡蠣ではなく寿司にしようと行き先を塩竈に変更。
まったく行き当たりばったりですが、それもまた楽しい。

塩竈駅から歩いて5分ほどの「鮨しらはた」へ。
わざわざ来た甲斐あり。おいしい寿司でした。

c0039428_22404441.jpgひょっこり訪れてしまった塩釜
塩竈神社へ行ってみました。
奥州一宮。近くに多賀城があり、平安以前に由緒を持つ古社。
重要文化財に指定されている本殿等の建物
海の交通が盛んだった時代から栄えた土地のようです

c0039428_22455858.jpgすっかり新しくなっている市街ですが、ところどころに古い建物が残っています。
そのひとつの菓子舗丹六園。
よく知られた和菓子「志ほがま」をお土産に買いました。

c0039428_22475478.jpg桜の模様を打ち出した昔ながらのお菓子
美味でした


思いつきで動いた割には充実した二日間でした。
ただ、仙台からの新幹線が強風のため2時間送れでしたけれど・・・・・・。

大人の休日倶楽部パスの有効期間は3日間
翌月曜日、権利を無駄にすまじと近郊への遠出にパスを使用しました。
お得なチケットですね、本当に。
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by small-small-world | 2009-02-10 22:53 | 庄内の旅 | Comments(0)

米沢に行くなら茅葺の古い旅館があるので泊まってみたらと、ずいぶん前に誰かから聞いたのが記憶に残っていて、今回の宿は迷わずそこに決めました。

白布(しらぶ)温泉までは米沢からバスで40分ほど
市街を過ぎ山道にさしかかると、さすがに一面の雪景色
積雪1メートルほど

c0039428_234479.jpg大きな茅葺屋根の旅館が3軒並んでいることで知られていた白布温泉ですが、2000年3月に火災でそのうち2軒が焼失。今でも茅葺なのは今回宿泊した西屋旅館だけ。中心となる母屋は190年前に建てられたということです。


c0039428_2354785.jpg広い廊下は籐で葺かれ、ところどころに季節の花がさりげなくいけられ、歴史の古い旅館ですが新しい感覚が取り入れられています。


c0039428_2324968.jpg古い姿そのままなのは温泉
黒御影石の浴槽
板張りの壁
天井の下が空いていて、そこから3本の湯が滝のように落ちています。
湯治にでも来ているような気分にさせられる古風な温泉です。
源泉の温度は62度。湯殿の外で温度調整をしているそうですが、それでも熱め
長湯はできません。


c0039428_231308.jpg食事にも新しい感覚が取り入れられていて気に入りました。
2月からは雛膳ということで、春らしい趣向が凝らされていました。


c0039428_237587.jpg翌朝は雪
静かに降る雪を眺めていると心が落ち着きます。


c0039428_238292.jpg白布温泉は、かつて直江兼続が密かに鉄砲を作らせていたと伝えられる土地
鉄の屑が発掘されるので、それと知れるもののどこで作っていたかはわからないのだそうです。
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by small-small-world | 2009-02-09 23:09 | 庄内の旅 | Comments(0)

「出羽の織座」を訪ねるのを第一目的に東北へ出かけてきました。(このことは改めて書くつもりです。)

c0039428_23514531.jpg事前の聞き合わせでは米沢市内は20~30センチの積雪と聞いていたので、雪装束で出かけたのですが、米沢駅に降り立ってみれば拍子抜けするほどの青空。


c0039428_23524946.jpg今年は雪が少なくて今週末に開催される灯篭祭に使う雪がなく、白布温泉からトラックで運ぶのだとか。
「意地悪なもので、灯篭祭が終わるとどかっと大雪が降るんですよ」とタクシーの運転手さん。
毎年第二土・日と決まっている灯篭祭の日程を一週間延ばそうかと言う話もあるのだそうです。
雪囲いした民家ですが、雪はまだ。


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おととしの秋に米沢を訪れたときには、どこに行っても「上杉鷹山公が・・・・」だったのですが、今の米沢はどこに行っても「直江兼続が・・・・・」です。

駅の構内には巨大な直江兼続像


いたるところに天地人の幟がたち、博物館のイベントは天地人博覧展
一応入っては見ましたが、NHKの宣伝ばかりでした。
内容的には、がっかり展示だったのにもかかわらず、団体客が押しかけていました。
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by small-small-world | 2009-02-09 00:03 | 庄内の旅 | Comments(0)

庄内の旅(3)~酒田

鶴岡から車で北上。
田植えを終えたばかりの田んぼの向こうに残雪の鳥海山が浮かんでいます。
爽やかな皐月の庄内平野です。
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酒田の山居倉庫
欅並木の新緑。
緑したたるがごとし。
ずっとその下にすわっていたいほどの美しさです。
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c0039428_22255977.jpg一昨年12月に行った時にはこんな感じでした。
季節によってまるで印象が違います。

昼食は幕末1854年創業の料亭「香梅咲(かめざき)」で。

江戸時代から栄えた港町酒田にはかつては料亭がたくさんあり、芸妓も何人もいたそうですが、現在も残る料亭はごくわずか。
最近のJR東日本のCM。吉永小百合が芸妓とお座敷遊びをしているのは、酒田の相馬楼。
もともとは料亭だそうですが、現在では踊りなどを見せる場所になっているとか。
「香梅咲(かめざき)」はその相馬楼のお隣にあります。
c0039428_21455392.jpg門の内側には紅梅の古木。
その梅の美しさを見た出雲大社の神官千家氏が「香梅咲(かめざき)」と命名したとか。

親しみやすい雰囲気で料理もおいしく、女将も美人
楽しいひとときでした。

酒田といえば1976年の大火が記憶に残ります。
映画館の漏電が火元
夕方出火し、翌日の昼ごろ鎮火し、1500軒を越す家々が消失したとか。
「このあたりから駅のところまで全焼でした。うちは坂の上だったんで、坂の下で火がとまって燃えなかったんですよ」
焼け野が原になった酒田。現在ではすっかり復旧しているのですが、企業が撤退し、景気はあまりよくないということでした。
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by small-small-world | 2008-05-27 22:40 | 庄内の旅 | Comments(0)

今回の旅のテーマは「藤沢周平の原風景」などと洒落こんだものの実は私自身はこれまでに数冊を読んだだけ。
だいぶ前に「たぶん気に入るから読んでみて」とすすめられたことを思い出しますが、時代小説にはあまり関心が持てず手をつけませんでした。
実際に読み始めたのは、映画「たそがれ清兵衛」を見てからだったと思います。
そういう意味では原風景などといえる柄ではないのですが、今後藤沢周平の作品を読みすすめていくときに今回の旅で感じ取ったことをゆっくりと反芻していくことになるのでしょう。

今回は車での移動だったので広範囲に動けました。
藤沢周平の生れたのは鶴岡市郊外の高坂という村
市内から車で10分ほどのところです。
村に入ると「藤沢周平生誕地」の道案内の札があり、それに導かれていくと、すでに空き地になっている生家の跡地に「藤沢周平生誕之地」と彫られた大きな石碑が建っていました。
藤沢周平はシャイな人柄だったそうですから、まさか自分の生家跡にこんな大きな碑が建つとは思ってもみなかったことでしょう。
「ここまで来るなんてなんて酔狂な・・・」などと語り合いながら記念写真を一枚。
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高坂の集落は金峰山のふもと。
土手を登ると青い田のはるか遠くに月山を美しく望むことができます。

彼の代表作である「蝉しぐれ」では、風景の描写の巧みさが印象的です。
ことに印象的なのは「光」の描写です。

藤沢周平は20代の半ばに結核を病み、何年にもわたっての療養を余儀なくされたそうですが、若き日に自然と向き合い、自然を観照してきたこと
それが彼の作品の風景描写につながっているのでしょう。

映画「蝉しぐれ」のロケーション用に作られたセットが松が岡開墾場の近くに残され、近作「山桜」のロケーションにも使われたそうです。
海坂藩の組屋敷の光景を思い浮かべることができます。
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これから藤沢周平を読むときには、月山を仰ぐ鶴岡の地を想起しながら読むことでしょう。
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by small-small-world | 2008-05-21 13:34 | 庄内の旅 | Comments(0)

庄内の旅(1)~羽黒山

藤沢周平の原風景を訪ねようと誘われて、週末に酒田&鶴岡を旅してきました。
高校のクラスメート4人の還暦旅行です。

酒田でレンタカーを借り、まずは羽黒山へ。
輝くばかりの新緑、清明な空気。さわやかなドライブです。

修験の山、羽黒山。
近寄りがたい山と思っていましたが、車ではあっという間に登れます。

c0039428_21213553.jpg山頂の三神合祭殿。
冬期に積雪のため参拝できないため、月山、羽黒山、湯殿山の三神を祭ったと伝えられています。

c0039428_2122090.jpg高さ。28メートル屋根の傾斜と曲線の豪壮さに驚かされました。
茅葺屋根の厚さは2メートルもあるということ。
葺き替えてまもないようにも見えましたが、急な傾斜の屋根。
大変な作業だったことでしょう。

c0039428_21372238.jpg山頂から降りる途中、急に視界がひらけ、はるかに残雪の美しい月山を眺めることができました。
手前の紅い花はタニウツギ。
羽黒山近辺の道路わきにたくさん咲いていました。
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中腹の宿坊のある集落に車を置き、天然記念物の杉並木の階段を下りていきました。
c0039428_21504948.jpg鬱蒼たる杉の木立を降りきると、ひときわ古びた杉の大木。
樹齢1000年を越すという爺杉。
樹高48メートル。14階建てビルに匹敵する高さです。
杉の大木が林立し、樹の枝で太陽の光が遮られ、自然の霊気がこもっているような感じのする場所です。
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杉の木立の向こうに、自然の木立と一体化するように五重塔が立っています。
平安時代に平将門が建立し、その後の修復を経て現在に至っているとのこと。
ブラジルの建築家が1日その前から動けなかったという話をどこかで読みましたが、飾り気のない素朴な塔が自然と一体化していて、引き寄せられるような感じがしました。

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by small-small-world | 2008-05-20 22:01 | 庄内の旅 | Comments(0)

紅葉の立石寺

朝一番の新幹線「はやて1号」に乗り、山形県立石寺へ。

c0039428_2342494.jpg仙山線は色づいた山々を抜け
山寺駅には午前9時47分に到着。
朝早く行動を開始すると一日が有効に使えます。

駅のホームからは
紅葉に彩られた崖に立つ堂が見えます。

c0039428_23552354.jpg中古からの信仰の場立石寺
1000段の階段を登って奥の院へ
年配の参拝客登っていくのに、こちらがフーフーいうわけにもいかず
がんばって登りました。

奥の院でいただいたおみくじは大吉
よいことがありますように。

切り立った崖には張り付くようにお堂が建てられ
修行の場にもなっています。


c0039428_23583351.jpg山を下り
昼食は滝不動横の蕎麦屋で板そば(1600円)を

なかなかおいしいおそばでした。

その後仙山線で15分の山形市へ

雰囲気ある街とはいえませんが
明治時代に建設された重要文化財指定の建物がいくつか残されています。

c0039428_0141127.jpgこれは山形市郷土館
もともとは明治11年に建設された病院「済生会」本館

日本人の棟梁が建てた擬洋風建築
写真に見える3階の楼の向こう側は中庭のある円形の回廊になっていて
ハイカラな雰囲気

明治期の擬洋風建築を見ると
その頃の棟梁たちの進取の気性や好奇心を感じます。


病院創成期には、お雇い外国人のオーストリアの若き医師がその基礎を作ったとか。
明治初期に西欧諸国からやってきたお雇い外国人の働きにも興味はつきません。


午後5時48分の臨時の「つばさ」に乗り、東京着8時半頃

たっぷり楽しんだ一日でした。
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by small-small-world | 2006-11-11 00:18 | 庄内の旅 | Comments(2)