スターリング(2)~スコットランドとイングランドの旅(10)

歴史的にはウィリアム・ウォレスやメアリ女王で知られるスターリングは人口3万6000人ほどの小さな町。
歴史の本でしか知らなかった町なのですが、穏やかで緑あふれる町でした。
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B&Bから城の麓の森の中の一本道をたどっていくとスターリングの町のセンターに出ます。
夕食のレストランへ行くのにもこの森の中を通って行くので、つい安全は?などと思ってしまうのですが、犬の散歩中にすれ違ったくらいでまったく静かでした。
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何より、森と牧草地を隔てる石垣のあたりには野の花が咲き乱れていました。
スコットランドの花アザミもとてもきれいでした。
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夕食は、パブで地ビールを飲みながら。
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ところで
森の中に木の切り株を彫刻したものがいくつかありました。
美術品というより、自然の命をそのまま作品にしたような彫刻でした。いつごろ誰が彫ったものなのでしょう。

その中に説明のパネルが設置されたものがありました。
この200年ほどのスターリングの歴史を少し知ることができました。
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かつてスターリング城の斜面はりんごの果樹園になっていて、フランスにまで輸出されていたそうです。
町を流れるフォース川では鮭が獲れたとのこと、今ではどうなのでしょう?

罪人に対して斧を振り下ろす処刑人の像
1820年、劣悪な労働条件に置かれた織工たちがグラスゴーを中心に立ち上がったRadical Warと呼ばれる動きがあったそうです。
近代的な民主主義の萌芽ともいえるような動きがあったのですね。(知りませんでした。)
結局は制圧され、指導者のJohn Baird とAndrew Hardie はスターリングで打ち首になったのだそうです。
処刑人になったのはThomas Mooreという医学生。処刑に反対したのに残酷にも処刑人に指名されたのだとか。
スコットランドの近世史の中では重要な事件なのでしょう。
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素敵なB&Bでの宿泊とともに思い出深いスターリング滞在になりました。
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# by small-small-world | 2016-08-16 16:50 | スコットランドとイングランドの旅2016 | Comments(0)

スターリング(1)~スコットランドとイングランドの旅(9)

スターリングは、「スターリングを制する者がスコットランドを制する」といわれたほど戦略的に要の地。
何世紀にもわたり、スコットランドとイングランドの戦いの舞台になり、ウィリアム・ウォリスとロバート・ザ・ブルースという二人の英雄によりイングランドからの独立を勝ち得たスコットランドにとっては大変重要な地です。

・・・・このあたりは事前にメル・ギブソン主演の「ブレイブ・ハート」を見て予習?しておきました。もっともこの映画のロケ地はアイルランドだったそうですが・・・・。

それから、スターリングといえばメアリ女王が即位したのがスターリング城内の礼拝堂。
そしてメアリ女王の一人息子ジェームス6世は母のメアリ女王がイングランドに捕らわれている間スターリング城で育てられたのだそうです。

というわけで、今回は是非スターリングを訪れてみたいと思ったのです。
(岩山の上に立つスターリング城。私たちの泊まったB&Bは山の左の麓)
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スターリングまではエディンバラから鉄道で1時間弱
その昔、馬車で移動していた時代にはエディンバラからどれぐらいかかったのでしょう。


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スターリング駅。かわいらしい駅でした。

まずは予約しておいたスターリング城の麓にあるB&Bへ。
      B&B Castlecroft (http://www.castlecroft-uk.com/)
午前中だったので女主人のローラさんは掃除機と格闘中でしたが、部屋に案内してくださり、スターリング城への行き方を教えてくれました。

スターリング城へは山の麓に広がる牧草地のふちにある小道をたどります。
野原には花が咲き、牧草地ではふさふさの毛が目元まで垂れ下がっている茶色の牛が何頭か静かに草を食んでいます。
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おや!
目の前を野うさぎが通りすぎました!
木の枝を走っているのはリス?

小道から山道に入ると5分ほどで城の前に着きます。
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スターリング城は平原の中に立つ丘の上にあるせいか、明るい雰囲気がします。
城はメアリ女王の父親がフランスから迎えた后、メアリ・ド・ギースのために建てたもの。
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城の庭から下を見下ろすと牧草地の左手に見えるのは王家の庭
左手の壇は王の庭、右の方形の整地は女王の庭
その向こうはかつて王家の狩猟場だったそうです。
メアリ女王は、音楽や狩猟を愛する活発な女性だったということですから、城から下りて狩猟に出かけたのでしょう。
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城の主要部
グレートホール、パレス、聖堂が取り囲んでいます。
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お城の中には中世の衣装を着た案内の人がいて案内してくれます。
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お城の中は思ったより簡素です。往時にはタペストリーでもかけられていたのでしょうか。
玉座も思ったより簡素です。
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お城を出て、街までだらだらと降りる坂道を降りる途中には石造りの立派な家が並んでいます。
中でも立派なのは17世紀に建てられたというアーガイルの家
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坂道を降りた突き当たりにあるのが、ダーンリーの家
ダーンリーといえば、メアリ女王の2番目の夫
すらりと背が高く、メアリ女王が惚れたほどのイケメンだったようですが、その軽薄さを嫌われ、出産する頃にはすでにメアリ女王から最悪の仲だったようです。
メアリ女王が処刑された際の罪状は夫殺し。もちろん濡れ衣だったのですが。
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女王の夫の家としては、それほど大きくはないような気がする建物。メアリ女王が公務でスターリング城に滞在する間、ダーンリーが過ごした家だそうです。
現在その1階はカフェになっています。
チョコレートケーキで、一休みしました。
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# by small-small-world | 2016-08-15 16:45 | スコットランドとイングランドの旅2016 | Comments(0)

ハイランド地方バス旅行~スコットランドとイングランドの旅(8)

ヨーロッパを旅行するときにはよくレンタカーを利用してきたのですが、レンタカーだと運転に集中するので景色を楽しめないと運転役の連れ合いが言うので、今回のスコットランドでは初めて現地の旅行会社のツアーを利用してみました。

日本の代理店を通じて予約したのは、日帰りでハイランド地方とウィスキーの醸造所を訪ねるツアー。
エディンバラのインフォメーションセンターにはいくつもの会社のツアーの案内が置かれていたので、現地での参加もできるようです。

朝9時、集合場所のカフェの前に行くと、すでに多くの人が集まっていました。
日帰りのツアーだけでなく、泊りがけでスコットランド最北部のスカイ島へ行くツアーなどいろいろなツアーがあるようで、次々に出発していきました。
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私たちのツアーの参加者は14名
白くておしゃれな小型バスに乗りウコンだのは、ベネズエラ、キューバ、USA、ノルウェー、イタリア、南アフリカ、そして日本からの私たち。
ガイド兼ドライバーはキルトを着用した生粋のスコットランド人のアリさん。

アリさんは、運転しながら、運転席の上に貼った地図を時折指差し、よどみなく、まったく途切れることなく精力的に話し続けます。
すごいです。(もっとも私はずっと集中して聞いていたわけではありませんが。)

エディンバラ市街を抜けると、緑の美しいロウランド地方を走り抜けていきます。

最初にストップしたのは、ダンケルドDunkeldという人口300人弱の小さな町
テイ川のほとりにあるスコットランド最初の都だったところです。

林をぬけたところにある12世紀に建てられたダンケルド大聖堂
17世紀の戦いで半分は廃墟になっていました。
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ダンケルドの町の100メートルほど続く17世紀のショッピングストリートは1950年代に修復されたもの。
なにか思い出にと小さなお店でちょっぴりお買い物。
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次のストップはハーミテイジThe Hermitage。
川沿いの森の中のウォーキングコースを散策。
自分でドライブしていたら経験ができなかったと思います。
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アメリカ西海岸にたくさんあるダグラス・ファー(米松)は、デービッド・ダグラスという植物学者が1820年頃この地に持ち込んだものとか。イギリス一背の高い木というありました。
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ランチタイムは、ピトロッフォリーという街で。
リゾート地として知られ、夏目漱石もこの地で休暇を過ごしたそうです。
カフェやみやげ物の店がならぶストリートは観光客で賑わっていました。
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次に訪れたのはQueen's View
ビクトリア女王はスコットランドの景色を愛し、たびたびスコットランドを訪れたそうですが、とくにお気に召したのがここからの景色だったとか。
静かに広がる悠然たる湖です。
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次に訪れたのはウィスキーの醸造所
このバスツアーの一番の目玉なのですが、ウィスキーにあまり興味がないので・・・・。
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余分に見学料を支払うと1987年産のウィスキーを樽から試飲させてもらえます。
みんなおいしそうに味わっていました。
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エディンバラにもどるまでの時間もガイドのアリさんは運転しながら話続けていました。
みんな起きていたのかしら?

緑の美しいスコットランドのドライブを楽しんだ一日。
ゆったりしていて満足でした。













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# by small-small-world | 2016-08-11 23:46 | スコットランドとイングランドの旅2016 | Comments(0)

エディンバラ城~スコットランドとイングランドの旅(7)

7月3日  朝9時開城のエディンバラ城に一番乗りしようと城の前まで行くと門の前の坂道の両側にたくさんの人が並んでいます。
門の中をのぞいてみると何かセレモニーのようなことをしています。
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並んでいるのはほとんど中国系の観光客
いったい何があるのか訝っていると30分くらいして警備のオートバイに先導されてスコットランドの民族衣装を着た楽隊がバグパイプを奏でながら坂を下ってきます。
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軍楽隊に続いて立派な黒塗りの車。
中にはスーツを着た紳士が一人。車の中央には宝冠が置いてあります。

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あとでわかったのですが、この日はスコットランド議会の開会式。
開会式に隣席されるエリザベス女王の着用される宝冠をエディンバラ城からホーリールードにある議場まで運び届けるパレードだったのです。
イギリスはUnited Kingdom。スコットランド議会の開会式にエリザベス女王が臨席されるのは当然のことですね。

そういえば、私たちがイギリスを訪れる1週間ほど前にイギリスがEUを離脱することが国民投票で決まったので、街の中で集会が開かれていたり、スローガンが書かれた旗がたっていたりするのかと思ったのですが、そんな様子を見ることはありませんでした。もちろん観光客の私たちにはわからないことが多いのでしょうけれど。

宝冠のパレードが通り過ぎ、やっと城内に入場することができました。
入場を待たされたせいもあるのでしょうけれど、大変な混雑です。

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エディンバラ城は岩山の上に立っているので、見下ろすとはるか遠くまで見下ろすことができます。北国らしい重い空気が感じられます。
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砲台が四方に配備され、敵を寄せ付けない厳重な態勢です。

観光客がたくさん訪れていて、城の内部はそそくさと通り過ぎて終わってしまったのは少し残念。
この部屋の奥にある4畳半ほどの小部屋でメアリ女王は後にジェームス6世になる一人息子を出産したのでしたが、ここにも人がたくさんいて部屋の雰囲気を味わっている余裕はありませんでした。
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王宮の最上階にはスコットランド王国の三種の宝器が置かれています。
宝冠が置かれているはずの場所は空っぽで、「現在スコットランド議会に運ばれています」という趣旨の案内が置かれていました。
三種の宝器とスコットランドの王位の象徴であるスクーンが王宮の最上階のガラスケースの中とはいえ、観光客で込み合う部屋の中に警備もなく置かれていたのには驚きました。
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エディンバラ城内で最も古く1110年に建てられた聖マーガレット礼拝堂
通り過ぎてしまいそうな簡素な造りです。
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再びエディンバラ城の城門を出ると、8月にミリタリー・タトウーが開催される広場は相変わらず観光客でいっぱい。
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そのとき、警備の人たちが観光客の流れを止めました。
二人の警備兵が「right, left. right, left」と号令をかけながら現れ、城門を守る兵士の交代が行われました。
その時だけ、私たちはエディンバラ城の城門の全容を見ることができたのでした。
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# by small-small-world | 2016-08-04 22:54 | スコットランドとイングランドの旅2016 | Comments(0)

エディンバラ・ホリールードハウス宮殿~スコットランドとイングランドの旅(6)

今回エディンバラを訪ねる前にアントニア・フレイザーの「スコットランド女王メアリ上下」を読んだので、ホーリールードハウス宮殿を見学するのを楽しみにしていました。

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                     「スコットランド女王メアリ  上・下」 中公文庫

ところが、なんと運の悪いことでしょう!!6月25日から7月6日は休館とのこと。
門が閉じられ、広い前庭には警備の人たちが何人かいるばかり。
エリザベス女王が滞在中なのでしょうか。
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塀越しに宮殿を眺めました。
ほんとうに残念!

宮殿の右側の塔にメアリー女王の居室があり、彼女のイタリア人秘書リッチオがメアリーの夫のダーンリーに殺害されたのはメアリーの居室の隣の小部屋でした。床にはリッチオの流した血の跡が400年以上たった今でも残っているとのこと。

宮殿が閉館だったので、宮殿の前にあるクイーンズ・ギャラリーで開催されているフランドル絵画の展示を見てきました。
閉館のおわびでしょうか、立派なパンフレットをいただきました。
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# by small-small-world | 2016-08-01 12:20 | スコットランドとイングランドの旅2018 | Comments(0)

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