イングランド北部のヨークから島を南西に向かって横切り、チェスターに向かいました。
チェスター駅の外観はまるで宮殿のよう。
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駅前のQueen Hotelの玄関にはヴィクトリア女王の像が掲げられています。19世紀末の雰囲気です。
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チェスターはウェールズと境を接し、ローマ軍の城砦のあった古い街です。(知名に「チェスター」とつく街はローマ軍の砦のあった街だそうです。)
チェスターはデイ川の水運を利用した通商都市として栄えました。
現在、チェスターの大部分を所有するのはウェストミンスター公爵。ウェストミンスター公爵といえば、ロンドンにたくさんの土地を持つ大地主。チェスターまでもが、公爵の所有地なのですね。
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街の周囲はローマ時代からの城壁がほぼ完璧に残されています。
ちょうど菩提樹の薄黄色の花が房のように咲いているのを楽しみながら歩きました。
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チェスターの木組みの家は素朴というより大変豪華な雰囲気です。
4階建てや5階建て、1階はアーケードになっています。
木組みも木そのものではなく、白と黒のデザイン壁といったもの。ひとつとして同じデザインの建物はありません。

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中世の町並みを残した街として有名なチェスターですが、現在のように豪華な白壁に黒の木組みの家が立ち並ぶ街になったのは150年前のヴィクトリア女王の時代。
ロウズと呼ばれる商店街には150周年記念のフラッグが飾られていました。
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イーストゲートの時計も1897年のもの
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もちろん14世紀に建てられた家もありましたが、。
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明治4年に日本を発った遣欧米使節団は、ロンドン、エディンバラやグラスゴーなどの都市はもちろんですが、このチェスターも訪れているようです。ちょうどチェスターの街づくりが完成した時期ですから、さぞや華やかな雰囲気だったことでしょう。
当時まだ若かった岩倉具視、伊藤博文、大久保利通、木戸孝允等が、維新直後にイギリスで見聞したことはカルチャーショックを超えるものだったに違いありません。

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# by small-small-world | 2016-08-24 00:20 | スコットランドとイングランドの旅2016 | Comments(0)

ヨークといえばヨーク・ミンスター
カンタベリー大聖堂に次ぐ英国第2の大聖堂。
ヨークの街にでんと聳えています。
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大聖堂のある場所は、かつてローマ軍の城砦のあった場所。地下にはその当時の遺跡が残っているそうです。
その後ノルマンの聖堂が建設された後、現在の大聖堂は13世紀の初めから250年の歳月をかけて建設されました。

朝9時から始まる見学時間に一番乗りする勢いで訪れたのですが、なんと工事のため数日間見学できないとのこと。がっかり。
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でも、聖堂の中に入っていく子どもたちのグループがいます。
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入り口に立っている男性に「中部を見学できなくてとても残念」と話してみました。
すると「夕方5時からの礼拝に来れば聖堂内に入れますよ。」という情報を教えてくれました。

ヨーク・ミンスターの外壁は風化が激しく、痛みがひどかったので、現在長期間かけての大修理中。
外壁には足場が組まれ、庭には資材が置かれています。
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全部で2500個もの石材を交換するとのことで、石工たちが庭の作業場で石を削っていました。
ただの「作業」というより、歴史あるものを未来につないでいこうという誇りのようなものを感じる場でした。
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夕方5時に訪れてみると多くの人が礼拝の始まるのを待っていました。
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案内され聖歌隊席の周囲に着席しました。
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礼拝は聖歌隊による聖歌によって進められていきました。
朝、聖堂に入っていった子どもたちは聖歌隊のメンバーだったようでした。
コーラスもテナーやバスの独唱もとても素敵でした。

礼拝の最後に司祭によるお説教がありました。
EU離脱の国民投票が行われたばかりのときでしたが、「この困難な時期に国民は結束Unityを大切にしていこう。そして世界とのUnityを大切にしていこう。」と呼びかけていたのが印象に残りました。

ミンスターの内部は工事中ということもあり、どこかがらんとした感じでしたが、通りがかりに有名なステンドグラスだけはなんとか見てきました。
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# by small-small-world | 2016-08-22 23:40 | スコットランドとイングランドの旅2016 | Comments(0)

スターリングから一日に一本だけロンドンへ直通する列車があります。
その列車に乗って、ヨークへ向かいました。
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ヨークはローマ帝国時代に大きな城砦があったところ。
紀元71年から約600年にわたり6000人もの兵士が駐屯したそうです。
その後巨大なヨークミンスターが建設され、ヨークは羊毛の交易で商業の中心地となって栄えました。

城壁に囲まれたヨークの街は中世の雰囲気が残り、なかなか魅力的な雰囲気。
多くの観光客が散歩を楽しんでいました。

シャンブルズ
かつて肉屋さんが軒下に肉をぶらさげたそうで、二階以上の軒が道路側にせりだしています。
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この家は1606年に建てられたもの。
二階の床がたわんでいます。
1階は現代的な靴屋さんです。
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城壁はきれいに整備されていて、観光客のいい散歩道になっています。
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歩き疲れて、Betty's Cafe でお茶を。
有名なカフェなので、観光客がずらりと順番待ち(ほとんど中国系の観光客)。
1階のガラス張りのカフェをあきらめ、B1の喫茶室へ。こちらもまわり中、中国系観光客でした。恐るべし、中国系観光客。
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夕食は、ヨークで一番古いパブ「オールド・ホワイト・スワン」でフィッシュ・アンド・チップスを。
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ホテルは川沿いにある高層ホテル。
夜10時、やっと日が暮れ、ヨークミンスターがほのかにライトニングされ、きれいでした。
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# by small-small-world | 2016-08-18 22:56 | スコットランドとイングランドの旅2016 | Comments(0)

歴史的にはウィリアム・ウォレスやメアリ女王で知られるスターリングは人口3万6000人ほどの小さな町。
歴史の本でしか知らなかった町なのですが、穏やかで緑あふれる町でした。
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B&Bから城の麓の森の中の一本道をたどっていくとスターリングの町のセンターに出ます。
夕食のレストランへ行くのにもこの森の中を通って行くので、つい安全は?などと思ってしまうのですが、犬の散歩中にすれ違ったくらいでまったく静かでした。
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何より、森と牧草地を隔てる石垣のあたりには野の花が咲き乱れていました。
スコットランドの花アザミもとてもきれいでした。
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夕食は、パブで地ビールを飲みながら。
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ところで
森の中に木の切り株を彫刻したものがいくつかありました。
美術品というより、自然の命をそのまま作品にしたような彫刻でした。いつごろ誰が彫ったものなのでしょう。

その中に説明のパネルが設置されたものがありました。
この200年ほどのスターリングの歴史を少し知ることができました。
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かつてスターリング城の斜面はりんごの果樹園になっていて、フランスにまで輸出されていたそうです。
町を流れるフォース川では鮭が獲れたとのこと、今ではどうなのでしょう?

罪人に対して斧を振り下ろす処刑人の像
1820年、劣悪な労働条件に置かれた織工たちがグラスゴーを中心に立ち上がったRadical Warと呼ばれる動きがあったそうです。
近代的な民主主義の萌芽ともいえるような動きがあったのですね。(知りませんでした。)
結局は制圧され、指導者のJohn Baird とAndrew Hardie はスターリングで打ち首になったのだそうです。
処刑人になったのはThomas Mooreという医学生。処刑に反対したのに残酷にも処刑人に指名されたのだとか。
スコットランドの近世史の中では重要な事件なのでしょう。
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素敵なB&Bでの宿泊とともに思い出深いスターリング滞在になりました。
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# by small-small-world | 2016-08-16 16:50 | スコットランドとイングランドの旅2016 | Comments(0)

スターリングは、「スターリングを制する者がスコットランドを制する」といわれたほど戦略的に要の地。
何世紀にもわたり、スコットランドとイングランドの戦いの舞台になり、ウィリアム・ウォリスとロバート・ザ・ブルースという二人の英雄によりイングランドからの独立を勝ち得たスコットランドにとっては大変重要な地です。

・・・・このあたりは事前にメル・ギブソン主演の「ブレイブ・ハート」を見て予習?しておきました。もっともこの映画のロケ地はアイルランドだったそうですが・・・・。

それから、スターリングといえばメアリ女王が即位したのがスターリング城内の礼拝堂。
そしてメアリ女王の一人息子ジェームス6世は母のメアリ女王がイングランドに捕らわれている間スターリング城で育てられたのだそうです。

というわけで、今回は是非スターリングを訪れてみたいと思ったのです。
(岩山の上に立つスターリング城。私たちの泊まったB&Bは山の左の麓)
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スターリングまではエディンバラから鉄道で1時間弱
その昔、馬車で移動していた時代にはエディンバラからどれぐらいかかったのでしょう。


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スターリング駅。かわいらしい駅でした。

まずは予約しておいたスターリング城の麓にあるB&Bへ。
      B&B Castlecroft (http://www.castlecroft-uk.com/)
午前中だったので女主人のローラさんは掃除機と格闘中でしたが、部屋に案内してくださり、スターリング城への行き方を教えてくれました。

スターリング城へは山の麓に広がる牧草地のふちにある小道をたどります。
野原には花が咲き、牧草地ではふさふさの毛が目元まで垂れ下がっている茶色の牛が何頭か静かに草を食んでいます。
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おや!
目の前を野うさぎが通りすぎました!
木の枝を走っているのはリス?

小道から山道に入ると5分ほどで城の前に着きます。
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スターリング城は平原の中に立つ丘の上にあるせいか、明るい雰囲気がします。
城はメアリ女王の父親がフランスから迎えた后、メアリ・ド・ギースのために建てたもの。
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城の庭から下を見下ろすと牧草地の左手に見えるのは王家の庭
左手の壇は王の庭、右の方形の整地は女王の庭
その向こうはかつて王家の狩猟場だったそうです。
メアリ女王は、音楽や狩猟を愛する活発な女性だったということですから、城から下りて狩猟に出かけたのでしょう。
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城の主要部
グレートホール、パレス、聖堂が取り囲んでいます。
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お城の中には中世の衣装を着た案内の人がいて案内してくれます。
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お城の中は思ったより簡素です。往時にはタペストリーでもかけられていたのでしょうか。
玉座も思ったより簡素です。
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お城を出て、街までだらだらと降りる坂道を降りる途中には石造りの立派な家が並んでいます。
中でも立派なのは17世紀に建てられたというアーガイルの家
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坂道を降りた突き当たりにあるのが、ダーンリーの家
ダーンリーといえば、メアリ女王の2番目の夫
すらりと背が高く、メアリ女王が惚れたほどのイケメンだったようですが、その軽薄さを嫌われ、出産する頃にはすでにメアリ女王から最悪の仲だったようです。
メアリ女王が処刑された際の罪状は夫殺し。もちろん濡れ衣だったのですが。
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女王の夫の家としては、それほど大きくはないような気がする建物。メアリ女王が公務でスターリング城に滞在する間、ダーンリーが過ごした家だそうです。
現在その1階はカフェになっています。
チョコレートケーキで、一休みしました。
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# by small-small-world | 2016-08-15 16:45 | スコットランドとイングランドの旅2016 | Comments(0)