中世そのままの村、憧れのコンクを訪ねました。
今回のミディピレネー・ドライブの計画は、谷間に立つ美しいロマネスクの教会の写真を見たことがきっかけでした。 地図上に教会のあるConquesコンクという村の位置をにマークすることから今回の旅行計画は始まったのでした。 フィジャック・カルダヤックからコンクへの道は渓流に沿う道。 山道をたどってたどりついた憧れの地コンク。 中世そのままの美しい村です。 コンクはサンチャゴ巡礼道の有名な巡礼地 山道を歩いてきた巡礼者は、村の美しさにほっとしたことでしょう。 村の石畳の道をたどって歩きました。 美しさに感嘆していたためか、意外に写真を撮ってこなかったのが残念です。 丘の上から見る村 午後の光の中に沈んでいます。 丘から降りる坂道の途中にかつて村人たちのパンを焼いたパン焼き小屋 こねたパン生地を各家庭から持ってきて焼いたのでしょうか。 12世紀に建てられたサント・フォワ教会 「サント・フォワ」というのは西暦303年頃Agenというところで13歳で殉死したと伝えられる少女の聖者の名前です。 9世紀の頃、コンクの修行僧がAgenの教会に住み込みました。何のためにかといえば・・・・この聖女の遺骨を盗み出すために。(!) 10年後やっと聖女の遺骨を盗み出して、コンクに持ち帰ったのです。 その後、コンクは巡礼地として栄えるようになったそうです。 教会入り口のタンパン。 ロマネスク教会美術の代表的な作品です。ライムストーンが使われています。 1107年に作られたものですが、中央のキリスト像の右半身には青色の彩色が残っています。作られた頃には鮮やかに彩色されていたのでしょうか。 最後の審判をテーマとした巨大な図像には120人を超す人物が、彫られています。 寓意がこめられた像をながめていると時間を忘れます。 キリストの左側にいるのは聖者たちの像。(サント・フォワもいます) キリストの真下の像はデーモンが魂の重さを量っているところ。 キリストの右側の像は地獄で数々の責苦にあっているところ。 「こんなことをしたら」「あんなことをしたら」天国には行けない・・・・・・ 中世の人々は、このタンパンの絵からその当時の道徳を学んでいたのですね。 教会の真横にある「ホテル・サント・フォワ」に宿泊しました。 宿のサイン帖をのぞいてみたら、不便なところにあるコンクですが日本からのツアーがあるらしく(クラブツーリズム?)「感激した」といった日本語のサインがたくさんありました。大体が高齢の方のようでした。 夜9時頃、教会前広場から人の声が聞こえてくるので行ってみました。 教会の入り口で神父が集まった100人ほどの人たちに語りかけていました。 そして教会の正面のドアを開けて、聴衆を中に導いているので、私たちも中に入ってみました。 教会中央だけにスポットライトがあたり、男女8人のクワイア・コンサートが始まっていました。 聖堂の中にコーラスが心地よく響きわたっていました。忘れられない響きでした。
by small-small-world
| 2010-10-03 00:22
| 南西フランスドライブの旅
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